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AmazonせどりでFBA納品している方の大きな悩みと言えば
「FBA倉庫までの配送料」ではないでしょうか。
毎月大量の箱をFBA倉庫に納品しているせどらーはこの配送料が莫大な金額になりますよね。
しかも昨今、配送業者各社は配送料をどんどん値上げし、
安かった配送サービスも次々終了しています。
特約や物流会社の付帯サービスを利用したり色々な工夫をされている方も多いでしょう。
ところが運送会社各社は現在この特約も受付けてくれない業者も多く、
していたとしても月に200個以上送る大企業が対象です。
つまり月10個~50個くらいの段ボールを送る個人のせどらーでは
これから契約しようとしても断られるか、契約できてもほとんど安くなりません。
そんな厳しい配送業界ですが、実はまだまだ格安で商品を配送できる方法が残っています。
ヤマト運輸の「ヤマト便」というサービスです。
このサービスを使えば120サイズの箱を1個当たり500円以下で送ることも可能になります。
(近県の倉庫に納品した場合)
このヤマト便、仕組みが若干ややこしいのですが、
覚えてしまえば使い方は全く難しくありません。
高すぎるFBA納品送料に困っているFBA納品せどらーは是非読んでください。
ヤマト便とは
ヤマト便とは、ヤマト運輸が扱っている配送サービスで、
超大型の商品や重量物を送るために使われるサービスです。
通常の宅急便で送れない、160サイズを超えていたり、30kgを超える荷物ですね。
ソファなどの家具や大型家電品を送るために使われることが多いです。
通常の宅急便と混同している人もいるようですが全く別のサービスです。
詳しい計算方法は後述しますが、宅急便とは全く違う送料計算をするため、
FBA納品するせどらーにとって送料が有利になるケースが多いのです。
送料を抑えることができれば大きな経費の節約になりますね。
送る荷物の大きさや重さ、段ボールの数で金額が大きく上下しますが、
FBA納品しているせどらーの多くはおそらく送料がぐっと安くなります。
ヤマト便の特徴
ヤマト便の特徴は以下の通りです。
- ・特殊な送料計算方法
- ・FBA利用者は送料が安くなるケースが多い
- ・160サイズ以下、30kg以下のものでも利用できる
この特徴について詳しく見ていきましょう。
特殊な送料計算方法
通常の宅急便は「サイズ×個数×距離」で配送料金が決まります。
一方ヤマト便は「総重量(単純な合計重量)」、もしくは「容積換算重量」という
特殊な計算方法で重量を算出し、その重量を元に送料を決定します。
「重量と距離」だけで送料が決定し、
宅急便のように「サイズ」と「個数」は関係なくなります。
(ただし、重量を量るときまではサイズと個数は関係してきます)
総重量はそのまんまで、箱が8個あれば8個の合計重量です。
20kgの箱が8個あれば160kgですね。
一方、容積換算重量とは、「質量から推測される重さ」のことで、
要は「この箱の大きさなら重さはだいたいこのくらいだろう!」
というざっくりとした重さを出す計算方式です。
計算式は「縦(メートル)×横(メートル)×高さ(メートル)×280」で表します。
例えば120cmの荷物8個なら
「0.4(m)×0.4(m)×0.4(m)×280(規定値)=17.92kg×8箱=143.36kg」
「約143kgの一つの荷物」として扱われます。
この2つの計算方法を用いて測定し、重いほうを基準として送料を決定します。
(だいたいは容積換算重量が適用されるようです)
実際の総重量が120kgでも、容積換算重量が143kgなら143kgで計算されます。
一見重量が増えて損しているように見えますが、通常の宅急便と違い、
143kgの「1つの荷物」として扱われるという点がポイントです。
FBA利用者は送料が安くなるケースが多い
ヤマト便は個数×送料で算出する通常の宅急便料金と違い、
「一つの重たい荷物」として扱います。
そのため、送料が安くなる事が多いのです。
先ほどの例で言えば
軽い8個の荷物を送るより、143kgの重たい一つの荷物を送ったほうが安くなります。
商品の重さや段ボールの個数によって送料が大きく変動するので、
一概には言えませんが、段ボール1個当たりで言えば、半額、
場合によっては1/3ほどの料金で送れる場合もあります。
要点をまとめると
「箱が多ければ多いほど宅急便に比べて送料が有利になるサービス」
と思ってもらえばいいでしょう。
一度に複数の箱を送ることが多いFBA納品にはぴったりですね。
金額の話は後で詳しく解説しますが、
段ボールが5個以上の時はびっくりするほど安くなります。
160サイズ以下、30kg以下のものでも利用できる
ヤマト便は本来通常の宅急便で送れない荷物を送るためのサービスです。
つまり160サイズを超えるもの、
30kgを超えるもの、30万円以上の高額商品を送る場合を想定されています。
という事は160サイズ以下の商品は送れないのか、
という疑問が出てくると思いますが問題ありません
60サイズでも120サイズでも送ることができます。
ただし、重量に関しては25kgほどないと
ヤマト便で受け付けてくれない営業所もあるようです。
ヤマト便を利用すると送料にどのくらい差が出るのか
では、このヤマト便を利用した場合、
通常の宅急便と比べてどのくらい送料が変わってくるのか具体的に比較してみましょう。
送る荷物の条件は120サイズが8箱。
距離は東京23区内から埼玉県の川越FCに送った場合とします。
『宅急便』
通常の宅急便の場合、重さは関係ないので、
料金表に従い、120サイズの荷物を8個、東京から埼玉に送ります。
東京23区から埼玉まで120サイズの荷物の送料は1個当たり1577円です。
これを8個送るので、送料は以下の通りになります。
1577円×8=12616円(1個当たりの荷物の送料は1577円)
12616円は高すぎますね。
車を持っていたら自分で配送したほうが安いくらいです。
『ヤマト便』
一方ヤマト便は先ほどの容積換算重量を用いて重量を量ります。
120サイズなら0.4×0.4×0.4×280=18kg×8箱=143.36kgです。
ヤマト便は160kgまでなら東京から埼玉までの送料が3997円なので、
8個だと荷物1個当たりの送料はわずか499円です。
もし、箱が120サイズぎりぎりではなくわずかに小さければ140kg以内に収まります。
その場合は3749円になるので荷物1個当たりの送料は468円です。
どちらにしても120サイズの箱が500円以内で送れてしまうんです。
非常に安いですね。
ヤマト便の利用方法
ヤマト便を利用するために必要なものは専用の送り状のみです。
普段皆さんが使っている宅急便の送り状と違いますので注意してください。
通常の宅急便はピンクですが、ヤマト便専用送り状は緑色です。
この送り状は営業所でもらってきても構いませんし、
配達員さんにお願いすれば持ってきてくれます。
記入方法は通常の宅急便とほぼ一緒で、
郵便番号や住所氏名、送りたいFBA倉庫の住所を記入し、品目と段ボールの個数を記入。
保険をかける場合は補償してもらいたい金額を記入すれば終了です。
後は集荷依頼をして、ヤマトの配達員さんを待つだけです。
集荷依頼には専用の電話番号を使用します。
測定などはすべて配達員の方がやってくれますのでお金を払う以外何もする事はありません。
ヤマト便利用時の注意事項
ヤマト便は通常の宅急便と違い、いくつかの注意事項があります。
- 25kg越えないとヤマト便が使えない場合がある
- 集荷依頼時に、時間指定できない
- 現金払い
- 保険は任意
- 宅急便に比べて若干時間がかかる(+1日)
中には重要なポイントもありますので、一つずつ詳しく解説していきます。
25kg越えないとヤマト便が使えない場合がある
まず、注意したいのが、重量です。
地域や営業所によって対応が違うようですが、
重量が25kgに満たない箱は通常の宅急便が適用されてしまう、
と言う事例も報告されています。
ヤマト便は基本的に160サイズ、30kgを越える大型荷物用の配送方法です。
確かに30kg以下のものすべてにヤマト便を適用していたら、
通常の宅急便の意味が薄れてしまいますよね。
25kg以下の荷物でヤマト便を使用する場合は注意しましょう。
対策としては箱を大きくして、商品を詰めて重さを上げるしかありません。
25kgもあくまで目安で、20kgでもヤマト便を適用してくれるところもあるようです。
結構地域差と言うか営業所単位でこの辺のさじ加減が違うようなので、
もし、不安な場合は仲の良いスタッフさんあたりにそれとなく聞いてみましょう。
集荷依頼時に、時間指定できない
ヤマト便は営業所に持って行く以外に、自宅集荷も依頼できます。
総重量数十キロを超える荷物を営業所に持って行くのも大変なので、
是非自宅集荷を活用したいところです。
ところがこの自宅集荷。
集荷時間を指定できないというデメリットがあります。
朝に電話したら朝から夕方までのどの時間に集荷に来るかわかりません。
対策としてはできるだけ遅い時間に集荷依頼をすることです。
14時~15時に依頼すればそれ以降に取りに来るのである程度コントロールはできます。
この方法を使うか、もしくは一日出かけずに作業する日などに依頼するといいでしょう。
現金払い
ヤマト便の送料は全て現金払いで、クレジット等は一切使用できません。
集荷依頼する日は必ず多めの現金を持っておくようにしましょう。
お釣りは配達員さんが持っていますのでぴったり用意する必要はありません。
保険は任意
ヤマト便は運送保険が「任意」になっています。
かけることもできますし、かけないこともできます。
保険料は1万円につき10円と格安なので、かけておいた方がいいでしょう。
FBA納品は商品を大量に送りますので、万が一事故等があると被害が大きくなります。
仕入れ20万円の商品を送ってもわずか200円だけですので、是非かけておきましょう。
宅急便に比べて若干時間がかかる(+1日)
ヤマト便は若干ですが、宅急便よりも配送に時間がかかります。
地域によりますが、体感的には宅急便のスピード+1日と言ったところです。
FBA配送はお客様に配送するわけではないので、そこまで気にならないとは思いますが、
流行の商品を扱うトレンド品せどりをしている方にとってはこの+1日は致命的になります。
扱う商品や状況により、多少経費が高くなっても宅急便を利用して素早く納品したほうが
結果的に利益を上げられるケースもあることは覚えておきましょう。
まとめ
ヤマト便は複数の荷物を「一つの荷物」として扱ってくれるため、
FBA納品者にとっては送料が安くなるケースが多い配送方法です。
制限や条件が多少ありますが、もし適用できれば経費を大きく抑えることができます。
毎月FBA倉庫に大量の荷物を送る中規模~大規模なせどらーの方は
一度配達員さんに相談してみてはいかがでしょうか。
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