毎月の売上計算で、「思ったより利益が少ないぞ?」なんてことはありませんか?
「仕入時にはちゃんと利益計算をしているのに…」
その原因はもしかしたら、FBA在庫保管手数料が高くついているのかも知れません。
仕入れる時にはFBA料金シュミレーターでちゃんと計算していても、在庫保管手数料は商品がFBA倉庫にある限りかかってきます。
始めの頃は小さな額でも、在庫が増えるに従って売り上げを圧迫してきますよ。
そこで今回の記事ではつい見落としがちなFBA在庫保管手数料について徹底解説します。
在庫保管手数料の算出方法やその仕組みについてしっかり把握して、「気が付いたら利益がなくなっていた!」なんてことにだけはならないようにしましょう!
1.FBA在庫保管手数料とは
FBAの料金は大きく分けて、「配送代行手数料」と「在庫保管手数料」で構成されています。
配送代行手数料とは商品の区分や個数に応じて発生する手数料のことで、商品が購入されて出荷する時点で請求されます。
配送代行手数料の料金は商品の大きさ、重さ、価格によって違ってきます。
在庫保管手数料とは、商品がFBA倉庫で受領された日から購入者へ出荷するまでの間の保管・管理にかかった手数料のことです。
在庫保管手数料は商品が購入されて出荷されるまで、毎月請求されます。
2.FBA在庫保管手数料の算出方法
FBA在庫保管手数料は、
月額基準額×(商品サイズ/10cm×10cm×10cm)×(保管日数/当月の日数)
で算出されます。
月額基準額は2018年4月30日在庫分までと2018年5月1日以降の在庫分で下のように違ってきます。
料金体系 | 在庫期間 | 料金 |
2018年4月30日在庫分まで | 通年 | 8.126円 |
2018年5月1日在庫分から | 1月~9月 | 7.8円 |
10月~12月 | 9円 |
例えば、下の商品を2018年6月1日にFBA倉庫で受領して、6月30日に出荷されたとしましょう。
7.8×{( 31.8 X 16.8001 X 14.2001 )/(10×10×10)}×(30/30)=7.8×7.58×1=59.1
この商品を1月~9月の間の1か月間保管したら約59円かかるということです。
ちなみに10月~12月の間の1か月間だと約68円かかってきます。
10月~12月の在庫保管手数料が高く設定されているのは、年末の繁忙期に倉庫がパンクしたり、納品遅延が起きるのを防ぐ目的があるのでしょうね。
それにしても9円の差は大きいです。
3.FBA在庫保管手数料の請求額を確認するには
在庫保管手数料は、毎月月末締めで、翌月の7日から15日の間に前月分の在庫保管手数料の計算を行い、次回の決済時に請求されます。
在庫保管手数料にいくらかかっているかは下の手順でセラーセントラルのペイメントから確認することができます。
1.セラーセントラルの「レポート」から「ペイメント」をクリック
2.「トランザクション」のタブをクリック
3.「すべてのトランザクション」のプルダウンから「サービス料金」を選択してクリック
4.対象期間に「過去~日間」を選択し、プルダウンから「30日間」を選択してクリック
5.「更新」ボタンをクリックするとFBA保管手数料が表示される
在庫保管手数料としていくら請求されるのかを毎月確認しておくようにしましょう。
4.FBA長期在庫保管手数料とは
FBAの在庫保管手数料には毎月の請求の他に、長期在庫保管手数料がかかってきます。
長期在庫保管手数料の要件は下の通りです。
在庫一掃チェック実施日 | 対象在庫 | 長期在庫保管手数料(10cm x 10cm x 10cmあたり) |
2月15日、8月15日 | FBA倉庫に6~12か月保管されている商品 | 87.4285円 |
FBA倉庫に12か月以上保管されている商品 | 174.857円 |
毎月請求されるFBA在庫保管手数料も見落とされがちですが、長期在庫保管手数料はさらに見落としがちです。
日々一生懸命仕入れをがんばってもこんなところで利益が吹っ飛んではたまりません。
在庫一掃チェック実施日までにはFBAの在庫商品を見直し、在庫期間が6か月以上になるものについては価格を見直す、返送依頼して自己発送に切り替えるなどの対策をたてるようにしましょう。
5.FBA配送代行手数料の算出方法
FBA手数料のもう一つの柱と言えば商品の出荷時にかかってくる「配送代行手数料」ですね。
ではここで配送代行手数料の算出方法を確認しましょう。
▼商品は大きさと重さを基準に下図のように定義されています。
※フルフィルメント by Amazon(FBA) – 料金プラン – Amazon.co.jpより引用
▼商品区分ごとに配送代行手数料は下のように決まっています。
FBA配送代行手数料(税込み)
※2018年フルフィルメント by Amazonの手数料改定(Amazon.co.jp)より引用
▼FBA小型・軽量商品プログラムを利用すると、FBA配送代行手数料を安くすることができます。
(FBA小型・軽量商品プログラムの利用には、別途申請が必要になります。詳しくはこちら)
6.見落としがち!FBA入庫時の送料
ここまで、FBA在庫保管手数料と配送代行手数料について見てきましたが、意外と見落としがちな手数料として、FBAまでの入庫時の送料があります。
例えば商品20個を一箱に入れて送ってFBAまでの送料が800円かかったら1個につき送料が40円かかっていることになりますよね。
しかもその中に大型商品が含まれている場合は送り先の倉庫が異なるので、さらに経費を圧迫します。
商品をリサーチするときにFBAシュミレーターを使っている方は多いと思いますが、FBA入庫時の送料を入力している方は少ないのではないでしょうか?
一か月の売上から商品一個あたりの送料は大体出てくると思います。
仕入れは厳しくなりますが、ざっくりでもいいので入庫にかかる送料を考えに入れておくことをおすすめします。
7.FBA料金シュミレーターで大型商品を見分ける方法
大型商品の在庫保管手数料はバカになりません。
しかもFBA倉庫への送料も高くついてきます。
しかしリサーチ時に仕入れ対象の商品が大型なのかどうなのか一回一回確認するのはとても面倒です。
そんな時、FBA料金シュミレーターを使ってサクッと大型商品を見分ける方法をご存知でしょうか?
大抵のせどらーさんは知っていると思いますが、初心者の方もいらっしゃると思うので簡単に説明しますね。
1.FBA料金シュミレーターのページを開き、検索窓にASINやJANコード、商品名などを入力して検索ボタンをクリックします。
2.商品が表示されたら、FBA発送の場合の商品代金を入力して下の計算ボタンをクリックします。
3.下のようにそれぞれの値が表示されたら、「FBA(Amazonから出荷)手数料」の右の方に表示された金額(この場合は「¥1295」)をクリックすると下のように月額保管手数料と配送代行手数料が表示されます。
配送代行手数料が「¥622以上」だとその商品は大型です。
下の場合は¥738なので大型ということになります。
商品サイズをしっかり把握して、仕入れる商品を決定するようにしてくださいね。
まとめ
商品をリサーチする際にはつい売値と仕入れ値ばかりに注目してしまいますが、FBA在庫保管手数料は見逃せない落とし穴です。
今回のポイントは以下になります。
- FBAの料金は「配送代行手数料」+「在庫保管手数料」で構成されている。
- FBA在庫保管手数料とは商品がFBAに納品されてから出荷されるまでの保管・管理手数料。
- FBA在庫保管手数料の算出方法は、
「月額基準額×(商品サイズ/10cm×10cm×10cm)×(保管日数/当月の日数)」 -
FBA在庫保管手数料の請求額はペイメントのトランザクションから確認できる。
-
FBA長期在庫保管手数料が6ヶ月ごとにかかってくる。
- FBA配送代行手数料は小型・標準・大型等の商品区分ごとに決まっている。
- FBA入庫時の送料も経費に入れて考えること。
- FBA料金シュミレーターで大型商品を見分けることができる。
今回は以上になります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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