Amazonマーケットプレイスは、個人や企業がAmazonの販売プラットフォームを利用して、
商品を出品できるサービスです。
Amazonマーケットプレイスの売上金は、販売手数料などを差し引いた金額が、
14日間毎にAmazonセラーセントラルに登録した銀行口座に振込されます。
しかし、Amazonで発生した売上金と、実際に振込される金額は違います。
その場合に、Amazonの計算ミスを疑う人もいると思います。
実は、Amazonには売上金の一部を一定期間留保する、「引当金」という仕組みがあります。
Amazonの売上金と実際の入金額が違うのは、この「引当金」が原因です。
この記事では、Amazonマーケットプレイスの引当金の期間と金額、
解除方法や対策など、Amazon引当金の仕組みについて詳しく紹介します。
Amazonマーケットプレイスを利用するメリット
引用元:https://www.amazon.co.jp/
Amazonマーケットプレイスを利用することで、
会社や自分でショッピングサイトを立ち上げることなく、
手軽に商品を販売することができます。
また、自分でショッピングサイトを立ち上げた場合と比較して、
費用も安価で、集客も容易に可能です。
商品の購入を検討しているユーザーも、
Amazonに出品されている信頼感により、安心して購入することができます。
Amazon引当金とは
Amazonマーケットプレイスの「引当金」とは、
2016年8月15日以降に開設されたアカウントに対して適応されるAmazonのルールです。
2016年8月15日以前に開設されたアカウントには引当金は適応されていません。
Amazonの引当金は自己発送アカウント、FBA発送、どちらの出品形態にも適用されます。
Amazonの引当金は、Amazonマーケットプレイスで発生した売上金の一部を、
購入者からの返品申請や払い戻しが発生した場合の資金として、
一定期間留保する仕組みです。
Amazon引当金の割合は?
引用元:https://www.invast.jp/blogs/etf/etfselect-20171130
この記事を執筆している2020年8月の時点で、
Amazonの引当金の割合は売上金の50%となっています。
※出品者によって異なる場合もあります。
単純計算すると、 仮にAmazonで200万円の売上金があった場合には、
その半分の100万円がAmazonの引当金として一定期間支払が留保されます。
Amazonの引当金として留保された100万円は、
引当金の留保期間が終了した後、次回の締め日の売上金と合算して入金されます。
そのため、Amazonで出品を始めた初回の入金額は、
売上の50%しか入金されないことになります。
Amazonからの2回目の入金時から、
前回留保された引当金がその締め日での売上金の50%に合算して入金されます。
Amazon引当金と入金額の計算例は以下の通りです。
- 初回売上100万円:引当金50万円、入金額50万円
- 2回目売上100万円:引当金50万円、入金額100万円
(前回引当金50万円+今回の売上の50%、50万円) - 3回目売上150万円:引当金75万円、入金額125万円
(前回引当金50万円+今回の売上の50%、75万円)
Amazon引当金の主な内容は以下の通りです。
- 2016年8月15日以降に開設されたアカウントに適用される
- Amazonで新規に出品アカウントを作成した場合の引当金は100%
- 引当金の金額は売上の50%(アカウントによって違う場合もある)
- 引当金が留保される期間は7日間(商品配送完了日から7日間)
- 引当金の解除は出品者の申請ではできない(解除される場合もある)
Amazon引当金の期間は?
Amazonの引当金として、売上の一部が留保される期間は、
購入者へ商品が配達されてから7日間となっています。
Amazon引当金の留保期間が終了した売上金は、
次回の振込時にその時点の締め日の売上金と合算されて入金されます。
Amazonマーケットプレイスの売上金入金サイクル
Amazonマーケットプレイスの売上金は、
Amazonに登録した日から14日間目が締め日となり、売上金が計算されます。
実際に売上金が銀行口座に入金されるのは、締め日から3日後になります。
この場合の3日後とは、「土日を除いた営業日」の3日後になります。
つまり、実際に入金されるまでには登録日から17日間必要となります。
Amazonの登録は日曜日がおすすめ
例えば、Amazonの登録日が日曜日だった場合、実際の入金日は水曜日になります。
この場合、入金されるまではAmazonの登録日から17日間かかります。
Amazonの登録日が金曜日だった場合は、土日は日数としてカウントしないため、
実際の入金日は水曜日になります。
この場合、締め日から入金されるまでの日数は5日間必要で、
Amazonの登録日から19日間かかります。
つまり、Amazonマーケットプレイスに日曜日登録した場合と比較して、
金曜日に登録した場合は、実際に入金されるまでの日数が2日多くなります。
クレジットカードを利用してせどりの仕入れを行っている場合、
Amazonの登録日の違いによる入金日数2日間の違いにより、
クレジットカードの支払が困難になる可能性もあります。
また、2日早く入金されたことにより、仕入れが可能になる場合もあります。
そのため、Amazonマーケットプレイスへの登録は日曜日をおすすめします。
Amazonから売上金が入金されるまでの流れ
売上金が入金される前に、
Amazonから「振込手続完了のお知らせ」という件名のメールが届きます。
メールには、「振込手続開始日」、「振込額」などが記載されています。
メールが受信されれば、Amazonの売上金は特に手続することなく、
Amazonに登録した口座に振り込まれます。
売上金の詳細は、Amazonセラーセントラル上部にある「レポート」メニューの、
「ペイメント」から確認することができます。
売上金の詳細はダウンロードすることも可能です。
引用元:https://sellercentral.amazon.co.jp/payments/allstatements/index.html
Amazon引当金の解除方法は?
引用元:http://eigo.tra-ct.com/
現状では、出品者の申請により、Amazonの引当金を解除することはできません。
しかし、キャンセル率や返品率が少ないなど、一定期間、
Amazon出品アカウントの健全性を保っていれば、
引当金の割合が減少したり、引当金が解除される場合もあるようです。
Amazon引当金は出品者が申請して解除できるのではなく、
Amazon側の判断によるものです。
ネットの情報では、
アカウントを2年間健全に運営していても引当金が解除されない人もいるようです。
その一方で、アカウントを1年間運営していても引当金が解除された人もいるようです。
私達出品者ができることは、常にAmazonの健全性を保ち、
引当金が解除されることを祈るしかありません。
Amazon引当金の対策
引用元:https://www.hiitzsag.com/index.php?main_page=product_info&products_id=104006
前の項でも説明した通り、出品者の申請でAmazonの引当金を解除することはできません。
しかし、引当金の影響による入金額の減少を減らすことは可能です。
その方法は、「Amazonの売上金を毎日申請する」ことです。
知らない人も多いようですが、Amazonの売上金は手動で申請することができます。
通常、Amazonの売上金は14日間隔で入金されます。
しかし、売上金の留保期間は商品の配達完了から7日間なので、
実際には次回の入金日前に引当金の期間は終わっています。
そのため、手動で振込申請をすることで、
申請した時点での入金可能額が入金されるようになります。
実際に口座に入金されるのは6営業日後のため、
振込リクエストをしてすぐに入金されることはありません。
それでも、手動によるAmazonの振込申請は24時間に1回行えるため、
毎日振込申請することで、将来的にAmazonの売上金が毎日入金されるようになります。
振込先の銀行による入金日数の違いに注意
Amazonに手動で振込リクエストをした場合、6営業日までに登録した口座に入金されます。
しかし、Amazonに登録した銀行の種類により、入金完了までの日数に違いがあります。
各銀行別の振込完了日数は以下の通りです。
- みずほ銀行:振込手続完了から1日程度
- ジャパンネット銀行:振込手続完了から2~3日程度
- 楽天銀行:振込手続完了から3~4日程度
- 三菱東京UFJ銀行:振込手続完了から4日程度
- ゆうちょ銀行:振込手続完了から5日程度
上記を見ても分かるとおり、みずほ銀行の口座への入金が一番早くなっています。
特に理由がなければ、Amazon売上金の振込先には、
みずほ銀行を登録するのが良いと思われます。
Amazonに手動で振込リクエストをした場合、
実際に引当金が入金される最短日数は以下のようになります。
商品が配達されてから7日間+振込までの日数1日〜6日=8日〜13日後となります。
Amazonの売上金を手動で申請する方法
Amazonの売上金を手動で申請するには、
Amazonセラーセントラルの右側にある「支払の概要を表示」をクリックします。
引用元:https://sellercentral.amazon.co.jp/
「振込をリクエスト」をクリックします。
引用元:https://sellercentral.amazon.co.jp/payments/
「今すぐ振り込む」をクリックします。
引用元:https://sellercentral.amazon.co.jp/payments/
以上でAmazonへの振込申請手続は完了です。
振込リクエストをすることで、振込手数料が発生することはありません。
ただし、振込リクエストは24時間に1回しかできません。
そのため、毎日決まった時間に振込リクエストをする習慣を付けた方が良いと思われます。
振込リクエストができないアカウントもある
Amazon出品者アカウントには、「振込リクエスト」ボタンが表示されない人もいます。
この現象は、Amazonの引当金が適用される以前にアカウントを作成するなど、
古くからAmazonを利用しているアカウントに見られるようです。
Amazonの「振込リクエスト」ボタンは後で追加することはできません。
そのため、どうしてもAmazonの「振込リクエスト」ボタンを利用したい場合には、
Amazonアカウントを再登録する必要があります。
まとめ
Amazonの売上金は14日間毎に締め日となります。
通常、締め日の3営業日後にはAmazonに登録した口座に売上金が振り込まれます。
しかし、2016年8月15日以降に開設されたAmazonアカウントには、
Amazon引当金のルールが適用されます。
- 新規の出品者の引当金は売上の100%
- 引当金の割合は50%(出品者により異なる場合あり)
- 引当金の留保期間は商品配達完了から7日間
- 自分から引当金の解除申請はできない(解除された例もある)
つまり、初回の売上金が全額入金されるまでは、
Amazonの登録日から28日間必要になります。
しかし、Amazonの売上金を手動で申請することにより、
購入商品の配達完了後、最短で8日後に自分の口座に売上金を入金することができます。
Amazonの売上アップには資金管理は重要なポイントです。
毎日手動で振込リクエストを行う習慣を身に付けて、効率良い資金運用を心がけましょう。
この記事が、読者の皆さんのせどりの売上アップに役立てば幸いです。
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