Amazonでは楽天やヤフーショッピングのように商品ページでのSEO対策が行いにくく、特に新規登録商品はどうしても売れにくいのが現状です。
そんな中非常に有効な手段が、今回ご紹介する「Amazonスポンサープロダクト」。
Amazonスポンサープロダクトは比較的少ない費用で商品の認知度を格段に上げることが出来るツールです。
しかしAmazon出品者のほとんどは、
- Amazonスポンサープロダクトを知らない。
- 聞いたことはあるけど、使ったことはない。
- 使っているけど、効果的な使い方がよくわからない。
こんな感じで知らなかったり、使っていても使いこなせてはいないようです。
せっかくの有効なツールを無駄にしてしまっているのはめちゃくちゃもったいないですね!
Amazonスポンサープロダクトを使ったことがない方や使いこなせていない方は、この記事を読むことで効果的に使いこなせて売り上げを大幅アップできますよ!
Amazonスポンサープロダクトとは
Amazonスポンサープロダクトとは、Amazonの大口出品者のみが利用できる、Amazon内に広告を掲載するサービスです。
Amazonスポンサープロダクトを使った商品は下のように表示されます。
▼パソコンの場合
▼スマートフォンの場合
Amazonスポンサープロダクトの特徴
Amazonスポンサープロダクトは以下の4つの特徴を持ちます。
1.掲載位置は広告ランクで決まる
広告が掲載される位置は広告ランクによって決まります。
広告ランクの決定方法は、
- 入札額
- 広告のクリック率(CTR)
- 商品の関連性
以上の3つの要素の掛け算で決まります。
1の入札額は当然ですが多い方が有利になります。
2のクリック率とは広告がクリックされる見込みのことで、この数値が低い場合は入札すべきではありません。
3の関連性とは商品とキーワードとの関連性です。
キーワードが商品ページに入っていないと、広告は表示されません。
2.購入意欲の高い人に表示される
スポンサープロダクトは、お客様が検索したキーワードと関連性の高い広告が掲載されるため、購入意欲の高い人に商品の訴求が可能となります。
3.広告がクリックされた時のみ課金
スポンサープロダクトは広告がクリックされた場合のみ課金されるCPC広告(クリック課金広告)です。
表示されるだけなら広告費用はかかりません。
Amazonは集客力の抜群に高いサイトなので、インプレッション数(広告表示数)が多く、商品の認知を高めるためにも大きな効果を発揮します。
スポンサープロダクトは費用対効果の高い広告であるといえます。
4.広告効果の分析が可能
Amazonスポンサープロダクトは単に広告として機能するだけでなく、広告効果を細かく分析することができます。
「検索キーワードレポート」などの各種レポートをダウンロードし、どのキーワードにいくらの広告費がかかっているか、効果的に売り上げに貢献しているのか等をチェックし、定期的にチューニングを行うことでさらに効果的な広告運用が可能となるのです。
Amazonではこれらのレポートを全て無料で使用できます。
Amazonスポンサープロダクトの設定方法
では、スポンサープロダクトの設定方法を説明します。
▼セラーセントラルの「広告」から「セラー広告」をクリック。
▼「キャンペーンを作成」をクリック
▼「スポンサープロダクト広告」の「続ける」をクリック
▼「キャンペーン名」、「開始日」、「1日の予算」を設定し、「ターゲティングの種類」を選択して「キャンペーンを作成」をクリック。
ターゲティングとは
ターゲティングとはAmazonスポンサープロダクト特有のワードで、購入者が検索してきそうなキーワードを予測することをそう呼びます。
スポンサープロダクトでは、Amazonが自動でキーワードを選択してくれるオートターゲティングと、出品者がキーワードを設定するマニュアルターゲティングのふたつの方法があります。
スポンサープロダクトの使用に慣れるまではオートターゲティングを利用されることをおすすめします。
オートターゲティングを選んだ場合の設定画面
▼「広告グループ名」を設定し、「商品」を選んで、入札額を決め、「キャンペーンを作成」をクリック。
マニュアルターゲティングを選んだ場合の設定画面
▼「広告グループ名」を設定し、「商品」を選ぶ。
「入札額」を設定決め、「キーワード」を入力して「キャンペーンを作成」をクリック。
スポンサープロダクトの5つのチェックポイント
スポンサープロダクトはただ設定すれば良いというものではなく、定期的に広告効果を分析しながらチューニングをしてこそ効果が高まっていくという特徴を持ちます。
チューニングの間隔は1週間に1回程度行うのがおすすめです。
チューニングを行うためにはまずAmazonセラーセントラルからレポートをダウンロードしてきます。
- 「セラーセントラル > レポート > 広告レポート」の順にページを表示。
- 「レポートタイプ」「レポート名」等の必要事項を選択し、「レポートを生成」をクリック。
- ファイルをダウンロードする。
▼レポートのダウンロードが完了したら、以下の順に作業してください。
- レポートをエクセルで開く
- エクセルの1行目にフィルターを設定する(設定方法:一行目をクリックし、ツールの「並べ替えとフィルター」から「フィルター」を選択)
こうすることで、1行目の各項目のデータを昇順や降順で並べ替えたり、検索に該当するデータのみを抽出したりできるようになります。
ではこのレポートを使ってスポンサープロダクトをチェックしていきましょう。
【チェックポイント1】ACoS は高すぎないか
ダウンロードした表には ACoS の表示された列があります。
ACoSとは、売上高広告費比率のことで、「広告費用÷売上」で計算されています。
当然ですがこの値が低ければ低いほど良いということになります。
もしACoSが100を超える場合は、広告費用が売り上げよりも多くかかっているということです。
一般的にACoS の推奨値は30%以下と言われています。
ACoS の列を降順に並べ替えて、数値が高すぎる場合は入札額を変更するなどの改善を行いましょう。
【チェックポイント2】クリック率は何%?
次にクリック率を確認しましょう。
クリック率はレポートの「クリックスルー率 (CTR)」の列に表示された値です。
▼のマークをクリックして、昇順に並べ替えてみてください。
クリック率が0に近いものほど、広告の効果が少なかったということです。
クリック率は一般的に「100%~0.3%」までがめやすとされてるので、0.3%よりも低いキーワードは見直しが必要となります。
【チェックポイント3】注文数をチェック
「広告がクリックされてから7日間の合計注文数」をクリックし、「0」にチェックを入れます。
スポンサープロダクトを使っているにも関わらず全く売り上げをあげることができなかったキーワードを確認することができます。
売り上げの上がらなかったキーワードは削除したり、新たなキーワードを設定しましょう。
【チェックポイント4】顧客獲得単価を確認
顧客獲得単価とは、1件の注文を獲得するためにかかった広告費のことで、「広告費÷注文数」で計算されます。
例えば広告費を5万円使って注文数が10件だった場合は1件の注文を獲得するために5,000円の広告費を使ったことになります。
この場合、もしこの注文1件で得られる利益が1,000円だったとしたら完全に赤字になり、この広告は見直しが必要ということです。
これだけを見ると非常に簡単なことのように感じますが、実際は広告費がかかりすぎて他で得た利益を圧迫している場合が結構あります。
価格競争の結果いつのまにか広告費が利益を食いつぶしていたりすることもあります。
広告費はこまめにチェックし、売上よりも利益に注目するようにしてください。
【チェックポイント5】商品や商品ページを見直す
広告を分析し、改善策を試みたけれど効果が上がらない場合は、以下の2つのパターンがあります。
それぞれについて原因を考えてみましょう。
1)広告が表示されてもクリックされない
広告が表示されているのにクリックされない場合は、
- 商品に魅力がない
- タイトルに問題がある
- トップ画像に問題がある
- 販売価格に問題がある
以上の4つの原因が考えられます。
商品はそもそも魅力があって売れそうな商品でしょうか?
タイトルはわかりやすいですか?
トップに使っている画像は鮮明で魅力的に撮影されているでしょうか?
販売価格は適正でしょうか?
これらについて見直す必要があります。
2)クリックはされるが、購入にいたらない
せっかく商品ページまで誘導することに成功しているのに購入されないのは、
- 商品画像に問題がある
- 商品説明文に問題がある
商品画像は鮮明で見やすく、複数枚の写真を使ってわかりやすく撮影されていますか?
商品説明文は丁寧でわかりやすく、読みやすい文章でしょうか?
画像と説明文で商品の魅力がしっかりと伝わっているでしょうか?
商品ページに誘導できているということは商品に興味を持ってもらえているわけですから、商品ページをしっかりと作りこんで改善を図りましょう。
まとめ
今回はAmazonスポンサープロダクトの設定方法と効果を高めるための5つのチェックポイントについて解説しました。
Amazonスポンサープロダクトは費用対効果の良い、非常に優れた広告ですが、設定しただけではほとんど意味を成しません。
前述のように、赤字になっていたら広告は逆効果です。
今回紹介した5つのチェックポイント、
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これらを週1回程度確認してチューニングを行い、効果の高い広告を保つようにしましょう。
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