せどりビジネスを大きくしていこうと思ったらいずれはスタッフを雇ったり
外注に出したりする必要があります。
自分ひとりでは稼げる金額に限界があるからです。
人を雇ったり、外注に出して「事業化」していくことで
せどりの規模、売り上げを大きくしていくことができます。
そんな事業化にあたって必ず必要になるのが「管理者」です。
管理者とは、あなたの代わりに仕入れに行ったり、スタッフの管理をしたり、
トラブルに対処したりといった業務を行ってくれる存在です。
単なる従業員ではなく「あなたの分身」ともいえる事業の中核を成すスタッフです。
管理者がいればあなたと管理者で事業を効率よく運営したり、
あなたがけがや病気になってもある程度安心して事業を任せることができます。
今回はそんな管理者を育てて事業を組織化する方法について解説します。
■せどりの事業化とは
せどりは「労働ビジネス」です。
「働いた時間=利益」です。
せどりの働く時間の中には
- 仕入れ
- 梱包
- 発送
- 売上の回収
- 雑務
- 経理
- お客様への対応
とこれらの作業がありますが、この中で利益に直結するのは「仕入れ」だけです。
そのほかの作業はあくまで利益を生み出すための「付帯作業」にすぎません。
「仕入れに集中できればもっと稼げるのになあ…」
と思うことはありませんか?
付帯作業のせいで仕入れという一番利益の出る作業に集中できないのです。
とはいえ、大事な作業には変わりがありませんし、誰かがやらなければいけません。
そんな時にスタッフや外注にこれらの作業を任せてしまいましょう。
すると、あなたは仕入れだけをできるようになります。
一番利益を生み出せる作業のみに集中できるのです。
例えば仕入れで時給4000円生み出せるとします。
仕入れに8時間集中できれば1日で32000円稼げますね。
しかし実際は付帯作業があるので仕入れが4時間しかできないとします。
すると16000円しか稼げませんよね。
そんな時、付帯作業を時給1000円のスタッフに任せてしまえたらどうでしょうか。
4時間の付帯作業を時給1000円のスタッフに任せる。
空いた4時間を仕入れに集中する。
すると
32000円(8時間仕入れ利益)‐4000円(スタッフの報酬)=28000円
とこのように一人でやるより利益を伸ばすことができます。
これが「事業化」です。
一人でやっていたころよりも効率よくせどりが行えるので、利益は大きくなります。
もし、仕入れまで任せられるようになったらどうでしょうか。
先ほどの例で考えると、仕入れスタッフが自分含めて3人いれば32000円×3で96000円。
これだけの利益を出すことができるようになるのです。
■管理者の必要性
しかしスタッフの数が一定以上になってくるとあなた一人では管理しきれません。
給料を支払うための経理も複雑になりますし、トラブルも頻繁に起こります。
教育する時間も必要です。
あなた一人では手が回らなくなります。
休むこともできなくなりますし、けがや病気になってしまうと事業が止まってしまいます。
そんな時に管理者がいればあなたをサポートしたり、
けがや病気の際も代わりに事業を回してくれるでしょう。
会社をイメージしてください。
社員の少ない会社は社長が管理も兼任している場合がありますが、
社員数が多い会社はちゃんと「人事部」とか「経理部」とかありますよね?
社長をサポートする「役員」や「部長」だっています。
この人事部や経理部、役員や部長にあたる存在が管理者です。
管理者がいることによってあなたは事業を管理者に任せて違う事業に着手できたり、
休日を設定してきちんと休むことができるようになります。
■管理者を育てるには
管理者を育てるためにはまずは候補を見つけないといけません。
誰でもできる仕事ではないので慎重に人選をしましょう。
管理者候補を選ぶ方法は
- 優秀なスタッフから選ぶ
- 管理者候補として最初から雇う
- 信用できる人に声をかける
3通りがあります。
他のせどらーを引き抜くという手段もありますが、
優秀なせどらーは自分で事業をしているでしょうからこの案は難しいです。
優秀なスタッフから選ぶ場合、雇っているスタッフの中で将来性がありそうな人を探します。
- 頭の回転が速い
- フットワークが軽い
- 性格に癖が無い
このあたりの条件で選びましょう。
いずれ人に教えたり、人を管理したりする立場になるので
仕事ができても性格に癖があるような人だと困ります。
もしスタッフがいなければ最初にできるだけよさそうな人を雇い、
その人に仕事をどんどん覚えてもらう方法もいいでしょう。
ただし急ぐあまり詰め込みすぎないよう注意してください。
知り合いや家族に声をかけて協力してもらう方法もいいでしょう。
管理者として一番大事なのは「信用」です。
信用できる友人や家族ならその点はばっちりですね。
身の回りにいい人がいれば是非お願いしてみましょう。
管理者候補を決めたらまずはせどりのノウハウを叩き込みます。
最初は簡単な納品や梱包から。
その中でAmazonをはじめとする座学知識も教え込んでいきます。
ある程度物の扱いや作業に慣れたら次は重要な仕入れを教えます。
仕入れの際は管理者候補を同行させて場数をふませるようにしましょう。
あなたが持っているせどり知識を全て教える気持ちで育てていきます。
あなたと同じくらいせどりの知識や技術を持っていないと管理者にはなれません。
特に仕入れは利益に直結するため、他のアルバイトなどには任せにくい重要な仕事です。
重点的に、時間をかけて教えてください。
せどりのノウハウを叩き込んだら次に「人の管理」を任せましょう。
人の管理は才能や知識だけでなく、経験も必要になってきます。
この時点では様々な問題が出ると思います。
あなたはそのフォローに回るようにします。
管理者が一連の作業と人の管理ができるようになれば、
あなたはお金の管理以外の作業をしなくて済むようになっているはずです。
この状態になればほぼ事業化は成功と言えるでしょう。
管理者と二人で他のスタッフを教育しながらさらにスタッフを増やしていきましょう。
最終的に管理者でもほかのスタッフでも構いませんが、
経理も任せられるようになれば極端な話、働かなくても収入が入ってくるようになります。
そうなったら商材を作ったり、コンサルをはじめたりなどの「次の事業」を考えましょう。
そうすることでさらに事業は大きくなります。
この繰り返しを行っていくことで最初一人でやっていた個人事業が
やがて「会社」になっていきます。
こうやって会社は大きくなっていくのです。
管理者を育てる注意点としてはきちんと待遇も良くしてあげることを忘れないでください。
もし管理者として責任を持たせた状態で時給1000円だったらやってられないですよね。
管理者は他のスタッフとは違います。
あなたの分身のようなものですし、育てるのにも時間がかかっています。
スタッフというよりは共同経営者のような立場です。
しっかりと大事にしてあげてください。
待遇をしっかりと考えてあげないと、ノウハウを教えた直後に
せどらーとして独り立ちされてしまう、という事態になってしまうかもしれません。
そうなると
- 育てた時間が無駄になる
- 強力なライバルが増える
特に自分の知識を教えているわけですから、
ジャンルもやり方も被るライバルになるのは非常に大きな痛手です。
■まとめ
管理者を育てるのは非常に時間もかかりますし、大変です。
しかし管理者をきちんと育てることができればそこから事業はさらに加速していきます。
あなたはほとんどの作業から手が離せるようになります。
新しくせどりを始めて利益を増やしてもいいですし、
商材やコンサルに時間を割いて新しい事業を始めてもいいでしょう。
管理者がいることで安心して新しい事業に着手できるようになるのです。
育てるのは確かに大変ですが、いずれ絶対に必要になる存在です。
できればスタッフを雇い始めるタイミングから意識していくようにしましょう。
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