年間の利益が20万円を超えた場合、
副業でせどりに取り組んでいる人でも確定申告が必要になってきます。
年間の利益20万円は、1年間せどりに取り組んでいればほぼ間違いなく超えてしまう金額です。
そのため、仕入れの段階から、確定申告を意識して、常に帳簿を記帳しておく必要があります。
とはいえ、まだ確定申告の経験がない場合、
どのように帳簿を記帳すれば良いか分からない人も少なくないと思います。
そんな人には、確定申告の初心者でも帳簿の作業時間を大幅に短縮してくれる、
せどりの確定申告ソフトを利用することをおすすめします。
この記事では、
個人向け、せどりの確定申告で役立つ、
クラウド型の確定申告ソフトを詳しく紹介します。
せどりの確定申告にはツールがおすすめ?
引用元:https://icooon-mono.com/10173-%E3%83%84%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%82%B3%E3%83%B3/
せどりの確定申告では、仕入れ値や販売した価格など、
様々な項目を帳簿に記載する必要があります。
帳簿への記帳は商品1点毎に行う必要があるため、
売れた商品の点数分、帳簿への記帳が必要になります。
必要な項目を手書きで帳簿に記帳しようと考える人もいると思いますが、
手書きの帳簿は記帳間違いに気付いた場合の修正が面倒で時間もかかります。
かといって、税理士に依頼した場合には、最低でも毎月3万円程度の費用が掛かります。
せどりである程度の売上が上がっていて、既に法人化している人ならともかく、
税理士に依頼するほど売上も利益もない・・・
そんな人は、せどりの確定申告ソフトを利用すると、
確定申告に必要な帳簿を作成するための費用を抑えながら、
必要な項目をスムーズに帳簿へ記帳できます。
現在では、せどり用確定申告ソフトの多くは、スマホでの利用にも対応しています。
店舗せどりをしている人なら、店頭で仕入れた商品のデータを、
その場で確定申告ソフトに入力することが可能なのでとても便利です。
せどりの確定申告・帳簿の付け方は?
引用元:https://www.ac-illust.com/main/search_result.php?word=%E5%B8%B3%E7%B0%BF
せどりの確定申告では、多数の項目を帳簿に記載する必要があります。
例として、仕入れた商品をAmazonだけで販売する場合でも、
商品1点毎に以下の項目を帳簿に記載する必要があります。
- 仕入れ代金
- 売上代金
- 販売手数料
- カテゴリー別成約料
- 基本成約料
- FBA配送代行手数料
- FBA在庫保管手数料
上記以外にも、経費として、消耗品・雑費など、
以下の項目を帳簿に記帳する必要があります。
- FBAへの配送料
- 梱包資材購入費用
- 光熱費
- 交通費
- 交際費
メルカリやヤフオクなど、仕入れた商品を複数の販路で販売している場合には、
各販路別に必要な項目を帳簿に記載する必要があります。
文字だけで説明したのを見ただけでも、
かなりの労力と時間が必要になりそうなのは容易に想像できると思います。
また、良くある帳簿への記帳間違いと間違いとして、
「仕入れ」は経費とならないので注意が必要です。
せどりの確定申告ソフトの種類は?
引用元:https://friendseikaiwablog.com/2019/12/06/post-565/
せどりの確定申告で利用できるソフトには大別して以下の2種類あります。
- クラウド型ソフト
- インストール型ソフト
それぞれの確定申告ソフトの特徴について説明します。
せどりの確定申告ソフト・クラウド型
クラウド型のせどり確定申告ソフトは、専用のサイトにログインして利用します。
そのため、ソフトをPCにインストールする必要がなく、
MacやWindowsなど、PCのOSを問わずに利用できるメリットがあります。
クラウド型のせどり確定申告ソフトを利用した場合には主に以下のメリットがあります。
- ネットに接続できればPCのOSを選ばずにソフトを利用できる
- スマホやタブレットなど端末を選ばずにソフトを利用できる
- 入力したデータはクラウド上に保存されるため、バックアップが不要
- 銀行口座、クレジットカード情報などのデータを自動取得、仕訳ができる
クラウド型のせどり確定申告ソフトを利用した場合の主なデメリットには以下があります。
- 利用料は月額課金される場合がほとんどのため、毎月の費用が必要になる
せどりの確定申告ソフト・インストール型
インストール型のせどり確定申告ソフトは、PCにインストールして使用します。
そのため、使用しているPCのOSによってはソフトを利用できない場合もあります。
インストール型のせどり確定申告ソフトを利用する場合、主に以下のメリットがあります。
- 買い切りのため、確定申告ソフトを利用する費用を抑えられるメリットがある
- ネットに接続できない環境でも利用できる
- クラウド型と比較して、機能が充実している場合が多い
主なデメリットとしては以下の点があります。
- PCにインストールするため、データのバックアップが必要
- 使えるPC数に制限がある場合が多い
- 手動でソフトのアップデートを行う必要がある
せどりの確定申告・クラウド型でおすすめのソフトは?
引用元:https://accounting.moneyforward.com/
クラウド型でおすすめのせどり確定申告ソフトを紹介します。
- マネーフォワードクラウド確定申告
- freee会計
- やよいの青色申告オンライン
せどりの確定申告ソフト・マネーフォワードクラウド確定申告
引用元:https://biz.moneyforward.com/tax_return/
マネーフォワードクラウド確定申告は個人向けのクラウド型確定申告ソフトです。
マネーフォワードクラウド確定申告には主に以下の特徴・機能があります。
- クラウド型のためPCのOSを問わず利用できる
- データのバックアップが不要
- 他社の確定申告ソフトからデータのインポートが可能
- 銀行口座、クレジットカードなどの取引明細データを自動取得
- Amazonなどネットショップの取引データを自動取得
- 仕訳の勘定科目を自動で提案してくれる
- 登録した仕訳を学習することで、自動提案する仕訳の精度がアップ
マネーフォワードクラウド確定申告の主な機能を紹介します。
銀行口座・クレジットカード・電子マネーの取引明細を自動取得
引用元:https://accounting.moneyforward.com/accounts/service_list?cti=CnzaulPLD5MI6QHILJ3BIA
マネーフォワードクラウド確定申告は、全国の地方銀行、ネットバンクなど、
約1,000行の中から、自身が利用している銀行を登録、
利用明細を自動取得することが可能です。
銀行口座情報と同様に、140社以上のクレジットカードの中から、
自身が利用しているクレジットカード情報を登録して利用明細を自動取得することができます。
その他に、WAONやnanaco、楽天Edy、LINE Payなど、
自身が利用している電子マネーを登録して利用明細を自動取得することも可能です。
Amazonなどネットショップの取引データを自動取得
引用元:https://accounting.moneyforward.com/accounts/service_list?cti=CnzaulPLD5MI6QHILJ3BIA
マネーフォワードクラウド確定申告は、
ソフトに登録したネットショップと連携して取引データを取得することが可能です。
Amazonや楽天市場、Yahooショッピングなど、
大手ネットショップの取引データを取得することが可能です。
マネーフォワードクラウド確定申告が連携できるネットショップは以下の通りです。
- Amazon.co.jp
- Amazon Business
- 楽天市場(my Rakuten)
- Yahooショッピング
- Yahooかんたん決済(ヤフオク等)
- ASKUL
- LOHACO
- アニメイト
- Qoo10
- サンプル百貨店
- ソロエルアリーナ
- たのめーる
- ポンパレモール
- MISUMI-VONA
- モノタロウ
- ラクマ
登録したデータの自動仕訳
マネーフォワードクラウド確定申告は、
ネットショップなどから取得したデータの勘定科目の仕訳を自動で提案してくれます。
一度データを登録すれば、次回のデータ取得時は自動で仕訳してくれます。
登録したデータを学習することで、以降のデータ取得時の仕訳精度がアップします。
マネーフォワードクラウド確定申告の料金プラン
引用元:https://biz.moneyforward.com/tax_return/price/
マネーフォワードクラウド確定申告には以下の3つの料金プランがあります。
- パーソナルミニ:月額プラン980円/月 年額プラン9,600円(月額換算800円)
- パーソナル:月額プラン1,280円/月 年額11,760円(月額換算980円)
- パーソナルプラス:年額35,760円(月額換算2,980円)
月額プランより年額プランの方が1ヶ月当たりの料金が安いためオトクです。
パーソナルプラスには月額プランは用意されていません。
いずれのプランも1ヶ月間無料でお試し利用が可能です。
せどりの確定申告ソフト・freee会計
引用元:https://www.freee.co.jp/
freee会計はクラウド型のせどり確定申告ソフトです。
freee会計の主な機能を紹介します。
銀行口座・クレジットカード・電子マネーの取引明細を自動取得
引用元:https://secure.freee.co.jp/orientation/search_bank#bank
freee会計は三菱UFJ銀行やみずほ銀行、ネットバンクなど、
主要な銀行を登録し、取引明細を取得することが可能です。
全国に存在している数百件の金融機関の中から、
自身が利用している金融機関を登録して、取引明細の取得が可能です。
銀行口座情報と同様に、
クレジットカード、電子マネーの取引明細も取得することが可能です。
POSレジ・ECサイト・決済サービスなど売上データの連携
引用元:https://secure.freee.co.jp/orientation/search_bank#wallet
freee会計はAmazonやYahooショッピングなど、
有名ネットショップと連携、売上データを取得することが可能です。
freee会計が連携可能なPOSレジ・ECサイト・決済サービスは以下の通りです。
- Amazon出品サービス
- Yahooショッピング
- BASE
- MakeShop
- Square
- スマレジ
- ユビレジ
- Airレジ
- POS+
- STORE決済
- Uレジ FOOD
- レジキャッチプレミアム
- Stripe
- 楽天ペイ
- GMOイプシロン
- e-collect
- PayPal
- misoca
上記以外のサービスの場合、
取引明細を手動でアップロードしてデータを取得することも可能です。
ECサイトの購入履歴を連携
引用元:https://secure.freee.co.jp/orientation/search_bank#wallet
freee会計はAmazonや楽天市場などのネットショップと連携し、
購入履歴を取得することが可能です。
freee会計が連携できるネットショップは以下の通りです。
- Amazon
- Amazonビジネス
- 楽天市場
- LOHACO(ASKUL)
- ASKUL(法人向け)
上記以外のネットショップの場合、
取引明細を手動でアップロードしてデータを取得することも可能です。
取引データの自動仕訳
freee会計に登録したネットショップ等の取引データは、
初回データ取得時のみ手動で仕訳が必要になります。
しかし、次回からは、freee会計が登録したデータを元に学習することで、
ソフトが自動で仕訳してくれます。
他社の確定申告ソフトにも同様の機能がありますが、
freee会計の自動仕訳は他社の確定申告ソフトより優れていると言われています。
freee会計の料金プラン
引用元:https://secure.freee.co.jp/plan/choice
freee会計には以下の3つの料金プランが用意されています。
- スタータープラン:月払い1,180円/月 年払い11,760円(月額換算980円)
- スタンダードプラン:月払い2,380円/月 年払い23,760円(月額換算1,980円)
- プレミアムプラン:年払いのみ 39,800円(月額換算3,316円)
一部機能制限がありますが、各プランは30日間無料でお試しの利用が可能です。
せどりの確定申告ソフト・やよいの青色申告オンライン
引用元:https://www.yayoi-kk.co.jp/lp/aoiro/index.html?
やよいの青色申告オンラインは50%以上のユーザー数を誇る確定申告ソフトです。
特に、初めて確定申告をするユーザー、
確定申告の知識が全くないユーザーの利用率が高くなっています。
その理由として、
他の確定申告ソフトの場合、ソフトの使い方はサポートしてくれますが、
仕訳など、確定申告に関わる項目に関しては教えてくれない場合がほとんどです。
しかし、やよいの青色申告オンラインでは、
仕訳の仕方など、確定申告に必要な項目はチャットや電話で全部教えてくれます。
そのため、確定申告初心者にとって、とても心強いサポートだと感じます。
その他の理由として、他の確定申告ソフトと比較すると、
やよいの青色申告オンラインは利用者がダントツに多いため、
使い方など、ソフトを利用する上で必要な情報は、
他のユーザーがネット上に多数アップしています。
ソフトの使い方で分からない点があっても、
ほとんどの場合、ネットで検索するだけでほとんど解決してしまいます。
やよいの青色申告オンラインの主な機能
やよいの青色申告オンラインには主に以下の機能があります。
- スマート取引取込機能
- かんたん取引入力機能
- 確定申告書の作成機能
- 帳簿、レポートの集計機能
スマート取引取込機能
銀行明細やクレジットカード、
ネットショップ等の取引データを自動で取得する機能です。
取得したデータはソフトが自動で仕訳してくれます。
データはスキャンして取り込むことも可能です。
かんたん取引入力機能
日付や金額だけの簡単な項目を入力するだけで、
青色申告で必要な帳簿を自動で作成することができる機能です。
PCだけでなく、スマートフォンからのデータ入力も可能なため、
店頭など、仕入れ先での入力も可能です。
確定申告書の作成機能
ソフトが表示する画面の案内通りに入力するだけで、
青色申告に必要な書類を自動作成してくれる機能です。
帳簿・レポートの集計機能
ソフトが取得した取引データから、
青色申告で必要になる帳簿やレポートなどの書類を自動で集計してくれる機能です。
取引データのインポート機能
他社のせどり確定申告ソフト、
他のやよい製ソフトのデータを取り込むことができる機能です。
e-Taxによる確定申告
やよいの青色申告オンラインのソフト上から、
e-Taxでのオンライン確定申告をすることができる機能です。
e-Taxでの申告はソフト上だけで完結するため、
オンラインで確定申告する際の手間を大幅に短縮することが可能です。
やよいの青色申告オンラインの料金プラン
引用元:https://www.yayoi-kk.co.jp/lp/aoiro/index.html?
やよいの青色申告オンラインには以下の3つの料金プランが用意されています。
- セルフプラン:初年度無料 翌年から8,000円(税抜)/年
- ベーシックプラン:初年度6,000円(税抜) 翌年から12,000円(税抜)/年
- トータルプラン:初年度10,000円(税抜) 翌年から20,000円(税抜)/年
セルフプランは1年間無料、
やよいの青色申告オンラインの機能を全て試してみることができます。
1年間無料でじっくりとソフトを利用して、
翌年からの利用を決定することができるので安心ですね。
確定申告を「白色」で行う場合には、やよいの白色申告オンラインがおすすめです。
フリープランは永年無料で利用可能で、白色の確定申告に必要な書類が作成可能です。
翌年度から青色申告をするようになった場合でも、データの移行がスムーズに行えます。
せどりの確定申告ソフト・せどりツール編
せどりの確定申告で補助的に役立つツールを紹介します。
- Amazon注文履歴フィルタ
- AmaTaxCalc
Amazon注文履歴フィルタ
引用元:https://chrome.google.com/webstore/detail/%E3%82%A2%E3%83%9E%E3%82%BE%E3%83%B3%E6%B3%A8%E6%96%87%E5%B1%A5%E6%AD%B4%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%82%BF/jaikhcpoplnhinlglnkmihfdlbamhgig?hl=ja
Amazon注文履歴フィルタは、任意の条件を設定することにより、
Amazonの注文履歴をフィルタリングして表示することができるツールです。
注文履歴をフィルタリングすることにより、
月別や年別に注文履歴を表示することができるため、
月別に領収書を印刷したい場合などに利用すると非常に便利です。
ブラウザのGoogle Chromeに拡張機能を追加するだけで無料で利用できます。
AmaTaxCalc
引用元:http://chanyama.info/lp/amataxcalc2/
Amazonで販売した商品の消費税率別に売上を自動計算してくれるツールです。
消費税率8%、消費税率10%で販売した商品の売上げをそれぞれ自動で算出してくれます。
Amazonでは、消費税の「軽減税率」が適用されるカテゴリの商品は、
8%の消費税で販売することができます。
しかし、この記事を執筆している時点では、Amazonのシステムでは、
消費税率8%で販売した商品、消費税10%で販売した商品の売上げデータを、
個別に算出することができません。
そのため、手計算により販売した商品の消費税別に売上データを集計する必要があります。
この作業は大変な労力と時間が必要になります。
年間売上1,000万円を超える場合は消費税の納付が必要になる
せどりで年間の売上が1,000万円を超えている場合には、
確定申告時に消費税を納付する必要があります。
人によっては、消費税別に売上データを集計することを諦め、
販売した全ての商品の消費税率を10%として確定申告している人もいるようです。
消費税率10%で売上を計算した場合、
Amazonでの販売金額と、取り扱っている商品のカテゴリーにより、
月間でも1万円以上、年間では10万円かそれ以上余分な消費税の申告が必要な場合もあります。
消費税の軽減税率が適用されるカテゴリーの商品を販売している人は、
AmaTaxCalcを利用すれば、
確定申告時に納付する消費税を大幅に節約すできる可能性があります。
AmaTaxCalcはOSを問わずに利用できる
AmaTaxCalcはツール専用のサイトにログインして利用するため、
インターネットに接続できる環境があれば、PCのOSを問わずに利用できます。
使い方も非常に簡単で、Amazonのセラーセントラルからダウンロードしたファイルを選択後、
変換ボタンをクリックするだけで、販売した消費税別に売上を集計してくれます。
AmaTaxCalcの料金
AmaTaxCalcは初期費用11,800円(税込)、月額980円(税込)で利用可能です。
初期費用は少し高額に感じますが、
Amazonの売上の中で、軽減税率が適用される商品が占める割合が高い人なら、
ツールの利用代金以上の消費税を節約できると思います。
まとめ
せどりの確定申告ソフトにはクラウド型とインストール型があります。
クラウド型の確定申告ソフトはOS、デバイスの種類を選ばず、全てのPCで利用できます。
クラウド型の場合、作成した確定申告データのバックアップも不要なため、
データの損失を気にすることなく、安心して確定申告ソフトを利用できます。
確定申告ソフトは利用料金が必要ですが、
ほとんどの確定申告ソフトは一定期間無料で利用することができるので、
気軽に試してみることができます。
この記事を読んだきっかけに、せどりの確定申告ソフトを導入してみてはいかがでしょうか。
コメント