近年、メーカーが問屋や小売店を通さず、
消費者に商品を直接販売する「D2C(DtoC)」マーケティングが注目されています。
D2Cマーケティングの手法では、
「アパレル」、「コスメ」、「健康食品」などのカテゴリーで、
国内、海外問わずに成功している企業が多数あります。
この記事では、D2Cマーケティングにより、
主に国内で成功しているコスメ、スキンケア、化粧品ブランドを詳しく紹介します。
D2Cとは
引用元:https://tokyo-mbfashionweek.com/direct-to-consumer.html
「D2C(DtoC)」とは、「Direct to Consumer」の略です。
D2Cマーケティングの手法では、
メーカーが問屋や小売店、ECサイトを一切通さず消費者にダイレクトに商品を販売します。
D2Cブランドでは、企画から製造、販売まで全て一貫して行うため、
低価格で高品質な製品作りが可能です。
近年、スマートフォンの普及により、
InstagramやTwitterなど、SNSの利用者が急増しています。
D2Cは主に自社サイトで商品を販売するだけでなく、
マーケティングの手段として、Instagram、TwitterなどのSNSも利用するため、
その点もD2C成功の理由になっています。
また、商品を自社サイトだけで販売し、
SNSを活用したマーケティングも併用することにより、
新規ユーザーの獲得も容易なだけでなく、ユーザーと直接繋がることが可能です。
そのため、化粧品やコスメ、スキンケアのカテゴリーでは、
ユーザーの肌の悩みなど、製品の改善に繋がる情報を得やすい利点があります。
D2Cではユーザーサポートの点で考えても、
既存のマーケティング手法より有利な製品作りが可能です。
D2Cマーケティングに関してはこちらの記事で詳しく紹介しています。
D2Cブランドの成功事例・コスメ
D2Cで成功しているコスメブランドを紹介します。
D2Cのコスメブランド・PHOEBE BEAUTY UP(フィービービューティーアップ)
引用元:https://phoebebeautyup.com/
PHOEBE BEAUTY UP(フィービービューティーアップ)は、
ブランドの立ち上げからわずか2年の間に、
年商15億円の大成功を収めたD2Cのコスメブランドです。
PHOEBE BEAUTY UP(フィービービューティーアップ)第一号商品の「まつげ美容液」は、
原価度外視で初期投資を行い、ユーザーの心を掴み大ヒット商品となりました。
運営会社であるDINETTE株式会社は、D2Cの立ち上げ前の事前準備として、
コスメ特化型のメディア「DINETTE」を運営していました。
そのため、自身が運用するメディアから、商品にユーザーの意見を徹底的に取り入れることで、
短期間で多くの売上を上げることに成功しました。
その後は、保湿成分含有の「フェイスマスク」、毛穴が目立ちにくくなる「毛穴美容液」、
酵素入りの「酵素洗顔」など、人気商品を次々とリリースしています。
D2Cのコスメブランド・mixx(ミクス)
引用元:https://mixx.jp/
mixx(ミクス)は、シャンプーとトリートメントを販売しているD2Cコスメブランドです。
自社サイト内に用意されているアンケートから、頭皮や髪の悩みなどの8つの質問に答えるだけで、
約2万通りの組み合わせの中から自分に合ったシャンプーが届くシステムになっています。
mixx(ミクス)のシャンプーはノンシリコン処方を採用し、
材料の90%に天然成分を使用している点も、
自然派のユーザーに支持される理由になっています。
D2Cのコスメブランド・MEDULLA(メデュラ)
引用元:https://medulla.co.jp/
オーダーメイドのシャンプーとトリートメントを販売しているD2Cコスメブランドです。
自社サイト内のアンケートから、10の質問に回答するだけで、約3万通りの組み合わせの中から、
自分に合ったカスタムメイドのシャンプーとトリートメントが届く仕組みになっています。
MEDULLA(メデュラ)は自分の髪質や好みに合ったシャンプーが届くだけでなく、
オーダーした商品について、美容師からコメントをもらえるサービスも提供しています。
ユーザーからは、「美容院に行った時のような感覚になる」と支持されており、
その点もMEDULLA(メデュラ)が人気の理由となっています。
現在では、シャンプー以外にオーダメイドのスキンケア商品やボディケア商品も販売しています。
D2Cのコスメブランド・BOTANIST(ボタニスト)
引用元:https://botanistofficial.com/shop/default.aspx
BOTANIST(ボタニスト)は2015年に誕生したD2Cのコスメブランドです。
シャンプーやボディソープ、スキンケア商品を販売しています。
BOTANIST(ボタニスト)は自社サイトだけでなく、
ドラッグストアやドンキホーテなどのディスカウントストアなどでも販売されているため、
実際に店頭で商品を目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
BOTANIST(ボタニスト)の販売戦略は通常のD2Cと少し異なっており、
ブランド立ち上げの初期には「楽天市場」に出店し、
販売実績を積み重ねることに専念しています。
楽天市場での販売と並行して、Instagramを活用したマーケティングも実施することで、
短期間でブランドの認知度をアップし、実店舗と自社サイトへの誘導に成功しています。
現在では年間100億円以上の売上を達成しており、
幅広い世代からシャンプーブランドとして認知されています。
D2Cのコスメブランド・COLORIS(カラリス)
引用元:https://coloris.shop/
COLORIS(カラリス)はオーダーメイドのヘアカラーを販売しているD2Cのコスメブランドです。
WEBでカウンセリングを受けることにより、1万通りある組み合わせの中から、
自身に合ったセルフオーダーのヘアカラーが届く仕組みです。
市販品のヘアカラーはイマイチだけど、
美容室に行くのは金額的にちょっと・・・と考える20〜40代の女性を中心に、
自身に合ったセルフカラーを選べる点が多数のユーザーに支持され急成長を遂げています。
D2Cのコスメブランド・MANARA(マナラ)
引用元:https://manara.jp/
MANARA(マナラ)は洗顔ゲルなどを販売しているD2Cのコスメブランドです。
CMを見たことがある人も多いのではないでしょうか。
MANARA(マナラ)は100人の従業員で100億円以上の売上を達成したことも話題になりました。
代表商品の「ホットクレンジングゲル」は累計で1,700万本以上の売れ行きを上げており、
毛穴トラブル解消系のスキンケア商品で不動の人気を誇っています。
D2Cブランドの成功事例・化粧品とスキンケア
D2Cで成功している化粧品・スキンケアブランドを紹介します。
D2Cのスキンケアブランド・BULK HOMME(バルクオム)
引用元:https://bulk.co.jp
BULK HOMME(バルクオム)は2013年にスタートしたD2Cのスキンケアブランドです。
CMキャラクターに元SMAPの木村拓哉さんを起用していることからも分かるように、
メンズのスキンケアに特化したコスメブランドです。
BULK HOMME(バルクオム)では商品を厳選し、「1カテゴリー1商品」をルールとすることで、
可能な限り商品のバリエーションを減らす戦略をしています。
これにより、スタートから5年で、メンズスキンケアカテゴリーで日本一の売上を達成しました。
現在は日本国内以外にも、台湾、中国、香港、韓国など東南アジアに進出しているだけでなく、
フランスとイギリスにも市場を拡大しています。
D2Cのスキンケアブランド・youange(ユアンジュ)
引用元:https://shop.youange.com/
yuange(ユアンジュ)は元HKT48の菅本裕子さんが手掛けるD2Cのスキンケアブランドです。
クレンジングや洗顔、化粧液などのスキンケア商品を販売しており、自身が欲しかった、
「夜寝ている間にスキンケアしてくれる化粧品」をコンセプトにブランドを立ち上げました。
yuange(ユアンジュ)はInstagramを活用し、
菅本裕子さん自身がライブ配信を行い、ユーザーとの交流を大切にしています。
現在はブランドがリニューアルされYOAN(ユアン)となりましたが、
現時点ではどちらのサイトも運用されています。
D2Cのスキンケアブランド・meeth(ミース)
引用元:https://meeth.store/
meeth(ミース)は美肌研究家の「ソンミ」さんが1人で立ち上げたD2Cのスキンケアブランドです。
「美肌は最高のジュエリー」という分かりやすいコンセプトを元に、
北海道の海洋深層水を使うなど、徹底的に製品の品質にこだわって作られています。
美肌研究家のソンミさん自身が本当に使いたいスキンケア商品を作り、
販売したいとの思いがブランドを立ち上げるきっかけになったそうです。
創業者のソンミさんはmeeth(ミース)を立ち上げる前から、
自身のInstagramで美肌に関する情報発信をしており、
多くのフォロワーから支持を集めていました。
meeth(ミース)の第一段商品の「炭酸ガスパック」は、発売後たった1分で完売しました。
その後販売を開始した「ローション」や「洗顔フォーム」なども、
度々売り切れになるなど大人気を誇っています。
特筆する点として、情報発信はInstagramのみで行い、
広告宣伝費を一切掛けないことで、価格を抑えるだけでなく、
商品の有効成分を濃くすることも実現しています。
現在では、南青山にショールームを兼ねた実店舗をオープンし、
商品のテスティングも可能になっています。
南青山の実店舗では商品を販売していないため、
meeth(ミース)の商品を気軽に試してみることができます。
D2Cの化粧品とスキンケアブランド・北の快適工房
引用元:https://www.kaitekikobo.jp/
北の快適工房は化粧品全般だけでなく、
健康食品も販売しているD2Cの化粧品・スキンケアブランドです。
「びっくりするほど良い商品ができた時しか販売しない」をコンセプトに、
高品質な製品を提供することで、年々売上を増加させることに成功しています。
D2Cの化粧品とスキンケアブランド・SHIRO(シロ)
引用元:https://shiro-shiro.jp/
SHIRO(シロ)は北海道発のD2C化粧品・スキンケアブランドです。
ボディケア、ハンドケア、リップやアイメイクなど化粧品全般を販売しており、
材料に自然素材を採用した香水もSHIRO(シロ)の人気商品となっています。
現在はコロナ渦の中でも順調に売上を伸ばしています。
まとめ
D2Cマーケティングの成功事例として、
化粧品・コスメ・スキンケアブランドのカテゴリーについて紹介しました。
化粧品・コスメ・スキンケアのD2Cカテゴリーでは、既に多数の競合が存在します。
その中で成功するためには、明確な他社との差別化だけでなく、InstagramなどのSNSを活用し、
徹底的にユーザーの声に耳を傾けるなど、地道なマーケティングも必要になります。
ふじもんは中国から輸入した商品をShopifyを販売する手法でD2Cを実践しています。
D2Cを活用した中国輸入のせどり手法については、他の記事で紹介しています。
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